春の嵐・・・。
今日は本当に風が凄かった。
赤坂を歩いていたんだけど、髪はぼさぼさになるわ、ポリバケツは飛んでくるわ、看板が吹き飛んでくるわ・・・。
春なんだなとか感じている間もなく物件についた。
高級賃貸レジデンス。何を隠そう、今日はその見学に顧客様と待ち合わせをしていたのである。
もちろん赤坂の高級賃貸レジデンスだからいい物件なのは間違いない。
外観からもグレードの高さがにじみ出ている。
時間も経ち、いよいよ顧客様と共にお目当ての部屋を見学する為、オートロックキーをオートロックの操作盤へかざした。実にスムーズにオートロックは開き、われわれの眼前には重厚なエントランスロビーが現れた。そんな重厚なエントランスロビーを横目に我々は、あくまでこのグレードの物件に慣れている風を装いながら(私だけかもしれないが)エレベーターでお目当ての部屋まで向かうのであった。
・・・目当ての部屋の内装はとてもよく、眺望も思った以上に抜け感があったし想像以上にいい部屋のように思う。
むしろ、この物件をだめだと言う方がいるなら見てみたい程、立地、値段、品質共にそろっているように感じる。幸いご案内している顧客様も同じ心持ちのように見えた。伺い見るに顧客様の表情は晴れやかだ。
だが、私は見逃さなかった。
周辺の建物の飛雷針という飛雷針がぐわんぐわん揺れている事にっ!!
それも一つや二つではなく四方八方に飛雷針はあり、一様にぐわんぐわん揺れていたのだ。
そういや換気口からごうごうと物凄い風の音がしていた・・・。
私は高所恐怖症なのだ。高所の揺れは勘弁願いたいものである。
紆余曲折を経て、息も絶え絶えで見学を終えたので顧客様とお別れをした。
いつも思うが、ご案内したお部屋にご満足頂いた顧客様の後姿を見送るのは、いついかなるときも感慨深いものである。
だが敢えてもう一度言う。
私は高所恐怖症なのだ。高所の揺れは勘弁願いたいものである。
春の嵐は程々に吹けばいいのだ。
おすすめマンション